実際に人を撃った銃器を改造して作られた楽器「Imagine」




「すべての武器を楽器に」とは喜納昌吉のメッセージですが、メキシコでこの言葉を地で行く楽器が作られました。


≫ Imagine blog.pedroreyes.net

今年の初頭にメキシコ政府から破壊、解体された銃器を受け取ったメキシコ人アーティストの Pedro Reyes氏。彼はリヴォルヴァー、ショットガン、マシンガンなど6700丁もの銃器を改造し、フルート、ギター、ドラムキットなどの50の楽器に作り変えました。

そして6人のミュージシャンとともに2週間をかけてそれらを人殺しのための武器から音楽を奏でる楽器へと仕上げてゆきました。彼のブログの言葉を借りると



「説明するのは難しいんだけど、武器を楽器にするのはただ物理的に作り変えるというだけのことではないんだ。忘れてはいけないのがこれらの武器が実際に多くの生命を奪ってきたものだということ。悪魔払いみたいに聞こえるかもしれないけれど、人を殺すことで封じ込められた悪いものを吐き出させるってことでもあり、同時に失われた生命への鎮魂歌でもあるんだ。」




とのこと。メキシコでは過去6年間に8万人もの人が銃によって生命を奪われており、「銃のない安全な社会」を思い描いて欲しいという祈りを込めてこの「Imagine」という題が付けられています。






演奏している動画は以下から。

pedro reyes: imagine - musical performance from designboom on Vimeo.



日本でもメキシコの麻薬戦争の残虐さ、苛烈さは時折報道されていますが、現地ではやはり大きな問題であり、解決への真摯な願いとともにリアルな血生臭さをも感じさせる作品となっています。

トラフィック [DVD]
トラフィック [DVD]
posted with amazlet at 12.11.14
東宝ビデオ (2001-12-21)
売り上げランキング: 36675



・関連記事
20世紀の全ての核実験・核爆発を限りなくミニマルに表現した戦慄の映像作品「1945-1998」 BUZZAP!(バザップ!)

核実験とツーリスト、あり得たかもしれない現在を描いた写真作品「Atomic Overlook」 BUZZAP!(バザップ!)

原子爆弾の爆心直下に生身で立つ5人のボランティアの衝撃的な映像 BUZZAP!(バザップ!)

この100年の世界の歴史を10分にまとめたハイライト映像 BUZZAP!(バザップ!)

第二次世界大戦の写真を現在の風景にはめ込むとこうなる BUZZAP!(バザップ!)

アフガニスタンでの従軍を経て兵士たちの顔はどのように変わったかを比較する画像 BUZZAP!(バザップ!)


フォローして最新情報を手に入れよう

音楽に関連した楽天商品(PR)