EMOBILE LTEが誇大広告、基地局の大半は下り最大18.75Mbps対応で「GL01P」「GL02P」の性能に問題も

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イー・モバイルが今年3月にスタートした次世代高速通信サービス「EMOBILE LTE」の広告に誇大表現があったとして、消費者庁が措置命令を下しました。

実際には下り最大75Mbpsの基地局は全体の4%にとどまり、さらに対応端末「GL01P」「GL02P」の性能に問題があったことも判明しています。



弊社に対する措置命令に関するお詫びとお知らせ|報道発表資料|イー・アクセス

イー・アクセス株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について

イー・モバイルを展開するイー・アクセスおよび消費者庁の報道発表資料によると、2012年3月に新聞や週刊誌、鉄道車両などに掲載された「EMOBILE LTE」の「通信速度最大75Mbps、東名阪主要都市人口カバー率99%(2012年6月末予定)」という広告について、景品表示法(優良誤認)に違反する行為として消費者庁が同社に措置命令を下したそうです。

問題となった広告。こちらは2012年3月15日号の「週刊文春」に掲載されたもの。


今回の措置命令は、そもそもイー・アクセスに2012年6月末までに東名阪主要都市で人口カバー率99%を達成できるように下り最大75Mbpsの基地局を開設する計画が無かっただけでなく、実際に6月末時点で下り最大75Mbpsで通信できる基地局は限られており、特に東名阪主要都市では東京都港区台場付近に7局が設置されているのみであったことを受けたもの。

6月末時点でEMOBILE LTEの基地局は3881局ありましたが、下り最大75Mbps対応局は全体のわずか4%にあたる169局。驚くべきことに、他社のLTEサービスでも見受けられる「下り最大37.5Mbps」のさらに半分となる「下り最大18.75Mbps」対応局が2766局と、全体の71%を占めるという結果に。つまり下り最大42MbpsのDC-HSDPAを用いた「EMOBILE G4」の方が速いケースもあるわけです。


そしてもう一つの大きな問題が、サービス開始当初にEMOBILE LTE対応端末として発売された「GL01P」「GL02P」の性能。なんと基地局が75Mbps通信に対応していたとしても、端末自体の性能によって30Mbps程度しか速度が出ないとのこと。


イー・アクセスは今回の件について陳謝しており、「GL01P」「GL02P」に対しては2013年2月末までに下り最大75Mbpsに対応するソフトウェアを提供する予定であることを告知。ただし下り最大75Mbps通信が可能になるのはUSBケーブルでの接続時のみで、無線LANでの接続時は今後も30Mbps程度のままとなります。

Pocket WiFi 【GL01P】 特長 - データ通信端末 | イー・モバイル

Pocket WiFi 【GL02P】 特長 - データ通信端末 | イー・モバイル

また、今回の消費者庁の措置命令を受け、イー・アクセスは該当製品の情報ページに以下のような注意書きを新たに掲載。なお、最新端末「GL04P」の製品情報ページには掲載されていないため、こちらは性能面での問題をクリアしているようです。

GL01Pの無線LAN(IEEE802.11b/g/n準拠)接続時の最大通信速度は下り(受信時)30Mbps程度となります。なお、GL01PはUSBケーブル接続機能追加(2013年2月予定)により、下り(受信時)最大75Mbpsに対応します。最大通信速度はベストエフォート(規格上の最大速度)であり、実効速度として保証するものではありません。また、通信環境や混雑状況により通信速度が変化する可能性があります。


親会社となったソフトバンクが2013年3月末までにEMOBILE LTE対応基地局を1万局開設することを表明しているため、現在基地局の拡大や高速化などの整備が急ピッチで進められていると思われますが、さすがに下り最大18.75Mbps対応局の多さは気になるところ。

ほかにも「GL04P」の発売を受けて「GL01P」はほとんど店頭に並ばなくなったものの、「GL02P」は2012年11月現在、家電量販店などでさまざまな機器とのセット販売が積極的に行われている現行機種であるため、これ以上知らずに購入してしまうユーザーが増える前に、迅速に対処する必要があると思われます。

・続報
本件についてBUZZAP編集部でイー・アクセス広報に問い合わせてみました。

「18.75Mbps基地局が7割」とされたEMOBILE LTE、現状をイー・モバイルに問い合わせてみた | BUZZAP!(バザップ!)


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