【印度通信 Vol.8】最大人口3000万人、2ヶ月限定のメトロポリス【幻の巨大都市編】




クンブメーラ会場にいるのはもちろんサドゥーや聖者だけではありません。数百万の巡礼者たちが会場を埋め尽くし、幻の巨大都市ができあがります。

4つの会場の中で最も規模が大きいのが今回のアラハバードですが、12年前に比べて格段に経済が発展し、車の保有台数や余暇に旅行のできるようになった人が大きく増えたため、2000年を超えるクンブメーラ史上最大の人出になったということでした。

我々BUZZAP!取材班が現地を訪れた、祭のピークと言われる2月10日の公式の訪問人数はなんと3000万人。日本の首都圏に住む全ての老若男女が一度にお台場の一角に集結する様子を想像してみると一番近い規模かもしれません。

しかもこの3000万人はインド亜大陸の各地から、電車やバス、自家用車などに乗ってこのアラハバードのクンブメーラ会場までやってくることを考えると、その移動にかかるエネルギーはものすごいことになります。

そして訪れ方も1日から数日で帰る人もいれば、数週間から全期間を会場に滞在する人もいます。極めて流動的ながら世界最大規模の街、それが世界最大の祭クンブメーラ会場なのです。

実際の様子を見て行きましょう。

まずこの大通りを埋め尽くすすさまじい人の波。これがデフォです。通りという通りがこのパンパンの巡礼者で溢れかえっています。




巨大な荷物を抱えた巡礼者も多数。おじいちゃんおばあちゃんから乳幼児まで年代を問わずです。



通りには聖者たちの即席の寺院やテントが建てられ、そこにありがたい説法を聞きに行く人も大勢います。




こちらは少し細い路地に入ったところ。



両脇は延々と続くキャンプサイト。完全に生活しています。



即席店舗のお店があちこちで営業しています。たくさん下がっている小袋は噛みタバコ。


公衆トイレにゴミ捨て場も。


物乞いも大勢来ています。施しは功徳となるため、積極的にお米などを渡している巡礼者も。




商店街もできています。お土産物を売る店が並び、その前では清掃員が道を掃き清めています。


こちらは八百屋。サブジ(野菜カレー)を作るための大量のカリフラワーが積み上がっています。


こちらは路上の顔料屋さん。お祈りの時に使います。


最後にこちらが会場付近の高台に登って見渡した会場の全景です。広さのスケールがお分かりいただけるでしょうか?ざっくり言うとここにフジロック・フェスティバルの300倍程度の人が集まっています。


ここまで名実ともに世界最大の祭、クンブメーラの様子をお伝えして来ました。次回はこの会場から流れ出し、聖地ヴァラナシをも埋め尽くしているサドゥーや巡礼者の様子をお伝えします。

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