KDDIがJ:COM獲得でCATVシェア5割に、いったい何が期待できるのか

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先日KDDIがJ:COMの株式公開買い付け(TOB)を終了させると発表し、傘下のJCNと合わせてCATV市場の5割を獲得できることとなりましたが、はたして何が期待できるのでしょうか。詳細は以下から。



◆KDDIがJ:COM獲得、CATV市場で5割を占めることに
子会社の異動に関するお知らせ | KDDI株式会社

KDDI株式会社及びNJ株式会社による株式会社ジュピターテレコムの株券等に対する共同公開買付けの結果に関するお知らせ

住友商事とKDDIが議決権を半分ずつ持ち合うNJ株式会社やKDDIなどのプレスリリースによると、ケーブルテレビ「J:COM」で知られるジュピターテレコムの株式公開買い付け(TOB)が終了し、4月17日付けでKDDIの連結子会社となるそうです。

すでにKDDIは業界第2位のケーブルテレビ会社「JCN」を傘下に収めていますが、統合することで有料テレビ加入者数約400万世帯、シェア5割を占めるCATV事業者が生まれることとなります。

◆CATV市場の獲得で期待できることは?
売上高5000億円にものぼるとされるCATV市場ですが、やはり気になるのが「手に入れたCATV市場でKDDIは何をしたいのか?」というところ。今までの動きから、まず以下のようなことが期待できます。

・「auスマートバリュー」でスマートフォンと固定回線のセット売りをさらに拡大
KDDIが展開しているのが指定の固定回線とスマートフォンのセット契約で、スマートフォン1回線あたり毎月1480円を2年間(2年経過後は980円)割り引く「auスマートバリュー」。

利用イメージはこんな感じ。「auひかり」「eo光」やケーブルテレビ各社のインターネットサービスとauのスマートフォンを契約した場合、4人家族で月額5920円が割り引かれるなど、非常に魅力的な料金プランですが、CATVのシェア拡大でさらなるユーザーの取り込みを期待できます。


・増大が続くスマートフォンのトラフィック分散も
また、KDDIはUSB録画機能を備えたCATVのチューナーやモデムとして利用できるだけでなく、あらかじめ「Wi-Fi HOME SPOT」機能を備えたAndroid 4.0搭載のセットトップボックス「Smart TV Box」をJCNスマートテレビ向けに提供中。増大し続けるスマートフォンの通信量をCATV回線に分散することもできるわけです。


・CATV回線をモバイルネットワーク拡充に生かせないのか
ここまでは今までのKDDIの戦略に沿ったもので、既定路線であると思われますが、もう1つ気になるのが「CATVのネットワークをモバイルネットワークに生かせないのか」という部分。

2007年にウィルコムがJ:COMのCATVネットワークに試作のPHS基地局10台を接続し、限定的なサービスエリアを構築する実証実験を行ったところ、PHSサービスと同等の品質(接続率99%以上、データ通信速度300kbps以上)を得ることや、ハンドオーバーに成功しています。


この結果から、今まで実現困難だった山間部やビル陰などの電波が遮断された場所でのモバイル通信や、ケーブルテレビ事業者がモバイルネットワークを構築し、既存のCATVネットワークと融合させる、固定とモバイルが1つになった「FMC(Fixed Mobile Convergence)」などの実現の可能性が期待されていました。

実験が行われてから6年が経過し、光ファイバーに匹敵する通信速度を実現したLTEのサービスインなど、携帯電話業界は大きく変わりつつありますが、KDDIが今後、CATVネットワークをどのように活用するつもりなのかに注目したいところです。


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