暗いところでもノイズが少なく、明るく撮れる裏面照射型CMOSカメラを搭載したスマートフォンが増える中、さらに暗いところでの撮影に強いカメラを備えたモデルが相次いで発表された2013年夏モデル。
そこで今回はKDDIの「HTC J One HTL22」と「Xperia UL SOL22」などを使って夜景を撮影し、同じく裏面照射型CMOSカメラ搭載の「iPhone 5」などと合わせて画質を比較してみました。
◆比較に用いたスマートフォンは4機種
今回比較に用いたスマートフォンは「HTC J One」「Xperia UL」「iPhone 5」「HTC J butterfly」の4機種。搭載しているカメラの仕様・特徴は以下となります。
・HTC J One HTL22
大きな撮像素子を採用することで従来の300%以上の光を取り込み、約50%のノイズ低減を実現したF値2.0のHTC UltraPixelカメラ(400万画素)搭載。シャッターを押す1秒前から4秒間20枚の写真とシャッターを押してから3秒間のフルHD動画を1シャッターだけで撮影し、後からベストな1コマを選ぶことができる「HTC Zoe」や、連続して撮影された中からベストな笑顔を選べる「スマイルレタッチ」対応。
・Xperia UL SOL22
ソニーの次世代裏面照射積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS for mobile」搭載カメラ(約1310万画素)搭載。秒間15枚の無制限連写機能、明るさや被写体などでシーンを判断するシーン認識機能「プレミアムおまかせオート」などに対応。
・iPhone 5
裏面照射型CMOS、5枚構成レンズ、F値2.4のiSightカメラ(800万画素)搭載。顔検出やパノラマ撮影機能対応。
・HTC J butterfly HTL21
F値2.0の裏面照射型CMOSカメラ(800万画素)搭載。顔検出などに対応。
◆さっそく夜景を撮影してみた
上記のスマートフォンを持って、実際に都内の夜景を撮影してみました。カメラの設定には手を加えず、フラッシュは炊かない状態で撮影しているため、それぞれの機種の実力が分かりやすくなっています。
まずは人通りが多く、夜でもネオンで明るい新宿で撮影。
左上からHTC J One、Xperia UL、iPhone 5、HTC J butterflyの順番となっています。
歌舞伎町にあるドン・キホーテ新宿東口本店
新宿三丁目にできたビックカメラとユニクロのコラボ店舗「ビックロ」
続いては岩本町近辺。
秋葉原のソフマップ本館から見た交差点の風景
そして上野駅近辺。
ペデストリアンデッキから見える風景。「お部屋探し!!」というネオンと、隣にある「男ビデオ」という謎の看板を見比べてみると、カメラごとの特性が分かりやすいかもしれません。
下を走る車を1920×1080のフルHDムービーで撮影してみました。
そしてカメラの実力差が最も顕著に出る形となったのが、上野恩賜公園にある不忍池の風景。手前にいる人々や池の向こうに見える建物がどう見えるかが機種によって一目瞭然です。
さらに池に近寄ってみたところ。建物の窓の輪郭がどれだけはっきりしているか、そして建物がどのように水面に映り込んでいるかを比較してみると良いと思われます。
暗がりの中で撮影したフルHDムービーはこんな感じ。
◆各機種の画質比較まとめ
・HTC J One
実際に夜景を撮影して非常に印象が強かったのが、やはり「HTC J One」の明るさ。従来の300%光を取り込みやすいとうたうだけあって、夜の公園のような暗いところでもしっかりと自然に写ります。また、レンズが比較的広角であるため、同じポイントから撮影しても、他の機種のように被写体がはみ出ない点もポイントが高いのではないでしょうか。
ただし光を取り込みすぎるためか、ネオンサインが飛んでしまいやすいほか、フルHD(1920×1080)液晶を採用しているにもかかわらず、カメラの画素数が400万画素(2688×1520)しかないことから、ほかの800万画素モデル(HTC J butterflyの場合3264×1840)のように、撮った写真の一部を切り出して待ち受け画面にする……といった使い方が難しいという欠点もあります。
・Xperia UL
ソニーの最新CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」を搭載しているだけあって、HTC J Oneほどではないものの、暗いところでも明るく撮影できます。また、状況に応じて最適な撮影モードを自動選択する機能「プレミアムおまかせオート」が貢献してか、ネオンの白飛びが少なくて済んでいるほか、色も鮮やかで、最もバランスの良いカメラと言えると思われます。
・iPhone 5
HTC J OneやXperia ULと比較して、思いのほか善戦したのがiPhone 5。色の鮮やかさこそは抑えめですが、暗いところでも活躍。しかし画面のアスペクト比に合わせた16:9の写真を撮影できるスマートフォンが増える中、4:3(3264×2448)の写真しか撮影できない点には注意が必要です。
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