【印度通信 Vol.29】現代のインド夜行列車の旅はどうなっているのか

インドの旅で印象に残るのは、街や自然、遺跡ももちろんですが、移動の過程もそのひとつ。飛行機やツアーではなく、ローカルのインド人たちと共に広大なインドを旅するのは他では得がたい経験です。今回はヴァラナシから北上してネパールを目指します。


ヴァラナシのメインの鉄道駅、ヴァラナシ・カント駅から寝台列車に乗って北部の都市、ゴーラクプルへ向かいます。ホテルを引き払い、オートリキシャに乗って駅に向かいます。出発時刻は夜中の0時35分。余裕を持って移動します。

駅の周りはこの時間でもものすごい賑わい。

駅舎の中は雑魚寝する人でいっぱいです。

駅舎の外にもはみ出ていますが気にしません。地べたで食事を作り出す人もちらほら。

もちろんインドなので牛もいます。

ホームに出てみてもこの人、人、人。

到着予定時刻になっても列車は来ません。いつものことです。しかたがないので階段の下で待つことに。なんだかおしっこ臭いです。

1時間経過。アナウンスを聞いていても乗る予定の列車の情報が出てきません。ヒンディー語と英語で喋ってくれるので外国人でも安心です。ちょっとインド訛りですが…。

ここも人が増えてきたので、とりあえずホームの端の方に移動して列車を待つことにしました。結構冷え込みます。

予定時刻から2時間後、ほぼ定刻通りに列車がやってきました。3時間までなら誤差のうち。そう考えておかないと無駄にイライラするだけです。ちなみにどうせ遅れるとたかをくくっていると、予定時間前に出発してしまうこともあるので注意が必要です。

寝台車のSLEEPERという表示の車両に向かって走ります。いつ出発するか分からないのでさくっと飛び乗らなければなりません。もちろんいつになっても停まったままということも。

どうやら間に合いました。でも今回買ったチケットは座席未定のため、車掌さんが来るのをひたすら待たねばなりません。

ドアは開けっ放し。トイレの臭いが漂ってくる連結部分でうずくまります。夜風が寒い!

ようやく案内してもらえました。3時近いのでもう車内はかなり寝ています。筆者の寝台にもキセルの客がぐっすり眠っていましたが、車掌さんが叩き起こして追い払ってくれました。さすがインド。

ひと眠りすると夜が明けてきました。辺りは一面の田園風景。


時折通り過ぎる駅にも人影が見えます。

時折チャイ屋が巡ってきます。薄っぺらいプラスチックの器なので熱い!

インドは近代化が進み、モバイルやラップトップ用の電源が各ボックスごとに付いています。でも残念ながらうまく充電できず。

街が近づくと線路沿いはゴミ溜めになっていることもよくあります。牛が食事をしていますね。

線路沿いの人びとが緩いです。

開けっ放しのドアから外を眺める人。日本だとニュースになりますがインドでは日常です。

午前8時過ぎにゴーラクプル駅に到着。

陸橋を渡って駅構内へ。終点で大きな街のため、降りる人は大勢います。

ヴァラナシも大きな駅でしたが、ここも立派。ただし寝ている人はまばらです。やはりヴァラナシの混雑はクンブメーラと巡礼シーズンに寄るものでした。それでもやはり牛がいます。

駅の前にはバスが停まって客待ちをしています。話を聞くとどうやらネパールとの国境に向かうバス。

次回はこのローカルバスでの旅をお届けします。

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