NTTドコモが2013年冬モデルではプッシュする機種を設定せず、iPhoneを「ワントップ」に据えることが明らかになりました。
ドコモ「ツートップ」宣伝終了 冬はiPhone主軸 :日本経済新聞
日本経済新聞社の報道によると、NTTドコモは冬モデル商戦で主力商品を絞り込み、「ツートップ」などと表現する宣伝手法をやめる方針を固めたそうです。当初はソニーや富士通、シャープの機種を「スリートップ」に据える案も報じられていましたが、iPhone導入を受けて見直すとのこと。
なお、以前BUZZAPでは6月に掲載した『見えてきたドコモ版iPhoneの実現、「ドコモのツートップ」戦略が意味するもの』と題したコラムの中で、ツートップ戦略について、iPhone販売にこぎつける下地作りではないかと考察していました。
また、このような特別扱いは前述の通り、まさにAppleが携帯電話各社に対して求めるもの。今回の戦略でメーカーとの古くからのしがらみを断ち切ると同時に、「特定メーカーを特別扱いした」という実績を作り、iPhone販売にこぎつける下地ができたと考えれば、「NTTドコモ版iPhone」がより現実味を帯びてくることになります。
また、ツートップが発表される直前の5月には数多くの「対iPhone」機種に代表されるNTTドコモのサービス・端末戦略策定を統括し、Tizenを推進してきた執行役員 マーケティング部長の永田清人氏が関西支社長に異動。どうやら反iPhone派の異動と特定メーカーの優遇施策がiPhone受け入れの下地作りに必須であったようです。
今回の日本経済新聞社の報道を見る限り、無事iPhone販売にこぎつけたから「○○トップ」はもうお払い箱……と感じざるを得ないわけですが、見直しの背景にはiPhone以外に優遇する機種を増やすことで、これ以上端末メーカー側の不満が募ることを避ける意図もあるのではないかと考えられます。
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