ついにiPhone 5s/5cの発売に踏み切ったNTTドコモですが、結果は純減でした。
契約数月次データ : 携帯電話等契約数 | 企業情報 | NTTドコモ
NTTドコモの契約者ページでは、iPhoneの発売に踏み切った2013年9月度に6万6800件の純減となったことが告知されています。
契約者内訳。62万5800件のFOMA(3G)ユーザーが減り、55万9000件のXi(LTE)ユーザーが増えていることから、iPhoneに乗り換えたユーザーは相当数いるものの、全体としては減少している……という図式のようです。
プリペイド契約は2万6100の純減。iモードは41万5600純減であるものの、spモードの加入を差し引きすると11万6800の純減で、フォトフレームやモバイルルーター、自販機向け通信機といった通信モジュールサービスのみが下支えする結果に。
MVNO事業者向けのSIMカード契約が一括カウントされる関東・甲信越地方を除いて軒並み純減。関西に至っては29万2000、九州も18万5000と、西日本での純減が目立ちます。
なお、iPhone 5が発売された2012年9月のNTTドコモの契約数は前月比15万8600の純増でした。つまりNTTドコモは元ドコモユーザーを含む全方位に向けて割引を導入してきたにもかかわらず、iPhone 5当時よりも手酷く負けたこととなります。
・14:40追記
携帯大手3社の純増数は以下の通り。
NTTドコモ(マイナス6万6000)、KDDI(23万2700)、ソフトバンク(27万700)
MNPはKDDIの一人勝ち。引き続いて流入超過を記録しています。
NTTドコモ(マイナス13万3100)、KDDI(11万800)、ソフトバンク(2万2700)
なお、純増数ではソフトバンクがトップですが、「AXGP」を展開するワイヤレスシティプランニングの純増数が17万4800であることを考えると、ソフトバンクの純増の大半はAXGP対応ルーターやスマートフォンで必ずセット契約される3G回線によるもの(ただしAXGPの純増数は3G端末などからAXGP対応端末への機種変更による契約増も含む)ということに。
さらにフォトフレームなどの通信モジュールによる純増が6万6700件(KDDIは3600件)であるため、純増数から少なくともiPhone以外の端末であるAXGP対応機と通信モジュールを抜き、MNP流入数を加味すれば、iPhone商戦はKDDIの一人勝ちということになるのではないでしょうか。
ちなみにKDDIやソフトバンクが奮闘した背景には、NTTドコモが深刻なiPhone 5sの在庫不足に悩まされる中、MNPユーザーに対してiPhone 5の格安販売を行った点や、ドコモ版iPhoneが10月までspモードメール非対応だった点が大いに関係しているため、在庫不足が解消した場合、NTTドコモが改めて存在感を示すことになるかもしれません。
・関連記事
抱き合わせに潜む罠、スマートフォンを購入するときの注意点まとめ | BUZZAP!(バザップ!)
ドコモが冬モデルに「スリートップ」導入せず、iPhoneのワントップのみに | BUZZAP!(バザップ!)
やけに安いドコモ版iPhone 5s/5cのえげつない罠、本体価格が9万円半ばで中途解約は困難に | BUZZAP!(バザップ!)
ドコモ版iPhone 5S/5Cの販売ノルマは「新規契約の4割」に、価格設定は難航中 | BUZZAP!(バザップ!)
ツートップ戦略でメーカーを切り捨てたNTTドコモは「悪者」なのか | BUZZAP!(バザップ!)
iPhone 5s/5cを「ワントップ」に据えたNTTドコモ、まさかの全方位値引きはどれだけえげつないのか | BUZZAP!(バザップ!)
見えてきたドコモ版iPhoneの実現、「ドコモのツートップ」戦略が意味するもの | BUZZAP!(バザップ!)