火山の噴き上げる炎、赤いイメージがありますが、この火山の炎は目の覚めるような青い色をしています。詳細は以下から。
インドネシアの東ジャワに存在するエヘンカルデラ。直径20kmのこのカルデラの中に複数ある火山のひとつがカワ・エヘンです。カワ・エヘンは1km程の広さのターコイス色のカルデラ湖を持ち、そこからは常に硫黄ガスが漏れ出しています。
夜になると、熱いガスはここでしか見られない不気味な青い輝きを発して燃え上がります。ガスは火山の割れ目から高圧で噴き出し、その温度は600度にも及びます。このガスが空気に触れると引火し、高さ5mまで青い炎が上がります。
ガスの一部は液体の硫黄と混ざり合って流れ落ち、その様子はまるで青い溶岩が流れているかのようです。
なお、カワ・エヘンは硫黄鉱山でもあります。この硫黄ガスが地元の鉱山労働者によってセラミックパイプに集められると溶融硫黄への変化します。さらにそれが流れだして地面の上で黄色い硫黄に変化し、鉱山労働者たちはそれを砕いてバスケットで製錬所へと運んでいきます。
この労働は1日13ドル程度の稼ぎですが非常に過酷で、有毒な硫黄ガスを吸い続けることから呼吸器系のトラブルが絶えません。彼らは暑い日差しを避け、また更なる収入を求めて夜にもこのように働き続けています。
こちらの動画では実際に青い炎が噴き上がり、青い溶岩が流れ落ちる様子を見ることができます。
KAWAH IJEN Le Mystere des Flammes Bleues - YouTube
Kawah Ijen, The Volcano That Spews Blue Flames Amusing Planet
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