かねてから熱問題が議論を呼んでいたクアルコムの最新プロセッサ「Snapdragon 810」の出荷状況が思わしくないことが明らかになりました。詳細は以下から。
日本や台湾の携帯電話メーカーから携帯電話の製造を請け負っている深センの工場関係者の話として、中国メディアが報じたところによると、Snapdragon 810を搭載したスマホの出荷数が予想を下回っているそうです。
関係者はこの落ち込みの原因を「Snapdragon 810の品質によるもの」と強く指摘したとのこと。記事中では製造元であるTSMCが20nmプロセスを用いて製造した同プロセッサと比較して、Samsungが自社の14nmプロセスで製造したプロセッサ「Exynos 7420」のパフォーマンスが評価されています。
なお、Buzzap!編集部で実際にスマホの発熱状況を調査したところ、Snapdragon 810搭載モデルでは発熱による処理速度の低下が顕著にみられる一方、独自プロセッサ採用の「Galaxy S6 edge」や「iPhone 6」が安定する結果に。
しかしSnapdragon 810搭載モデルの中でも「Xperia Z4」は、テスト開始早々にパフォーマンスが低下した「HTC J butterfly HTV31」などと比べて安定していることが上記のグラフから読み取れるほか、Xperia Z2やZ3で問題となっていた4K動画撮影時の発熱問題をクリア。
ほかのメーカーのスマホが発熱対策のため、撮影時間の上限を5分程度に設定する中、10分以上の撮影を可能にしています。
ちなみに前モデル「Xperia Z3」での4K動画撮影風景はこんな感じ。10分間に2回発熱で強制終了した挙げ句、録画ボタンがタッチできなくなっていたことを考えると、Xperia Z4の熱設計はかなり改善していることになります。
発熱対策やバッテリー駆動時間を伸ばすため、AQUOS SERIE SHV32がいまだかつてないほど低いパフォーマンスで動作するよう設計されるなど、メーカー各社に苦労した形跡がありありと見えるSnapdragon 810シリーズ。
しかしながら機種によっては独自のアプローチで発熱を軽減しているモデルもあるため、夏モデルを購入する際には参考にしてみるといいかもしれません。
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