【前編】「海に落ちたラピュタ」こと、和歌山市沖に浮かぶ「友ヶ島」を歩いてきました

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「海に墜落して朽ち果てたラピュタ」を探検できてしまう島が和歌山県に存在しています。実際に訪れてみました。

日本で天空の城ラピュタを思わせる場所といえば、以前BUZZAP!でもレポートした「天空の城」「日本のマチュピチュ」などの異名を持つ兵庫県の竹田城跡が有名です。こちらは山の頂上に佇み、時に雲海の中に浮かぶ幻想的な姿が人気でした。

今回訪れた和歌山県の友ヶ島はそれとは全く趣を異にする紀淡海峡に浮かぶ4つの島からなる群島です。ここは明治時代に旧日本軍が大阪湾への外国艦隊の侵入を防ぐために砲台や防備衛所が建設されました。第二次世界大戦時も結局この設備が実際に使われることはありませんでしたが、敗戦後にこれらの軍事施設は破壊され、現在は跡地が残されるのみ。

ですが、これら廃墟となった戦前の砲台跡の破苔むして佇む姿が映画「天空の城ラピュタ」を思わせるためか、少なからぬ観光客らを引きつけています。もしラピュタが海に落ちて島となり、そのまま朽ち果てたらこんな景色になったのではないか、そんなことをふと思わせる風景がそこにはありました。

BUZZAP!取材班が友ヶ島に向かったのはGW真っ只中の4月30日。ハイシーズンは連絡船がすぐに満員になるとのことで、早朝に出発。南海電鉄で和歌山を目指します。和歌山市駅の手前の紀ノ川まで行き、南海加太線に乗り換えます。以外と人が多かったのですが、どうやらみんな友ヶ島に向かうようです。



加太駅は南海加太線の終点。ここから15分ほど歩いて友ヶ島への船の発着する加太港へと向かいます。


静かな街の中を歩いて行きます。商店はいくつかあって、菓子パンやスナック、飲み物などは買えますが、コンビニはありません。紀ノ川駅にもキオスクなどはないため、事前に買っておくなら難解難波までに揃えておきましょう。銀行ATMも見当たらないため、同様に出発時には必要なお金は下ろしておいてください。




加太港が見えてきました。橋のたもとから階段を降りると「友ヶ島汽船」の発着所です。既に大勢の観光客らが並んでいました。9時少し前到着しましたが、9時の船はもちろん、10時の船も満員。11時発の船の整理券をもらって待つことに。GWのようなハイシーズンに9時の船に乗りたいのなら、おそらくは8時過ぎには現地に着いているのが無難です。9時以降に着いた場合は2時間待ちは覚悟しておいてください。




ただし、GWや夏休み期間中は臨時便が出されるため、島に行けないというほどではありません。取材班が訪れた日はおよそ50分間隔でピストン輸送が行われていました。待っている時間に近所の有名な淡島神社を訪れたり、朝から海鮮料理に舌鼓を打つなど、あまり暇をもてあますことはないのでご安心を。

10時発の船が出た後、整理券と引き替えに乗船券を購入。大人は往復で2000円、小人は1000円になります。乗船券は友ヶ島から帰ってきた時に引き渡すので、島では無くさないようにしっかり持っておきましょう。



ようやく友ヶ島に向かって出発です。船で座りたい場合は早めに並んでおきましょう。ただし、20分程度なので船室内で座っているより、後部デッキで景色を見ていた方が気持ちいい気もします。寒い日はつらいですが…。





友ヶ島を構成する島はメインの沖ノ島と地ノ島、神島、虎島の4つの島。船が到着するのは沖ノ島。砲台跡や灯台、キャンプ場などがあり、友ヶ島を訪れるといえばこの沖ノ島を指します。虎島は潮位によっては訪れることができますが、神島、地ノ島は足を踏み入れることはできません。この写真は東側から見た虎島。斜めになった地層がそのまま崖になっています。


桟橋に到着です。広場と旅館が見えますが、旅館は閉まっているようです。砲弾が展示されており、軍事拠点の島だったことを思い起こさせます。今回は砲台跡などの見所の多い西側を中心に歩いてみることにします。





海沿いの道を西に向かって歩いて行くと、5分ほどで海の家に行き当たります。浜遊びに適するという池尻浜の目の前に建っています。朽ち果てた住居跡やなどもすぐ近くにあり、独特の廃墟感を醸し出しています。ここで食事や軽い買い物はできるようですが、島価格とのこと。ここ以外にはお店や自販機は一切ありません。






さらに西に歩いて行きます。崩れかけた道もあり、ワイルドです。そして再び閉鎖された旅館とレストラン跡。




草に覆われて半分湿原のようになっているのは蛇ヶ池。この池の南側に池尻キャンプ場があります。


付近には壊れた自動販売機なども。廃墟感があちこちに漂っています。


そのすぐ先に第二砲台跡があります。戦後に以後の使用を禁ずる目的で爆破されたとのこと。危険なので中に入ることはできませんが、開けた海沿いにゴロゴロと半壊した砲台跡が残る様子はもの悲しいというより、古い遺跡を見ているような気分になります。






オススメは第二砲台跡をぐるりと回り込んだ海側の芝生の広場。目の前には淡路島が見え、その間の友ヶ島水道を多くの船舶が航行している様子を見ることができます。漁船やヨット、タンカーまでが活発に行き交うその様子はここが今も変わらぬ重要航路であることを示しています。砲台跡とのコントラストを楽しみながらピクニックシートを敷いてのんびりするのもよいでしょう。






第二砲台跡から少し南に下り、山を登っていくと灯台に着きます。この灯台は明治時代に建てられた古いものですが現役で使われています。



そのすぐ近くにあるのが第一砲台跡。ここは山の中に埋もれています。





立ち入り禁止の部分も多いのですが、どこまでが立ち入っていいのかよく分からない場所も。禁止と書かれていないからといって奥深くまで入り込むと危険な場合もあるので要注意です。



そして第一砲台跡のすぐそば、島の西端には東経135度の子午線の通る子午線広場があります。、日本最南端の地とあり、兵庫県明石市の真南に当たります。


ここから山道を南に降りていくと池尻キャンプ場に到達します。芝生の敷かれた気持ちのいい広場で、この辺りもゆっくりするのによいところ。公衆トイレがあるで便利です。



すぐ南側は潮だまりのできる孝助松海岸があり、海の生き物の観察にもぴったりです。




ここからさらにメインの第三砲台跡や防備衛所、展望台などのある島の中部に進んでいく「後編」に続きます。お楽しみに!

【後編】「海に落ちたラピュタ」こと、和歌山市沖に浮かぶ「友ヶ島」を歩いてきました | BUZZAP!(バザップ!)

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