先週配信が開始された「ポケモンGO」によって、格安スマホ・格安SIMを提供する事業者の通信速度が落ち込んでいたことが明らかになりました。詳細は以下から。
◆ポケモンGO配信開始で格安SIMの通信速度低下
格安スマホ「みおふぉん」を提供するIIJmioの公式ツイッターによると、ポケモンGOが配信された7月22日(金)当日に通信量が急増し、通信速度が低下していたそうです。これを受けて同社は設備増強による改善を目指すことを表明しています。
IIJmioさん: "既にお客様にはお気づきかもしれませんが、本日10時からあるゲームアプリが配信開始されたことによるものと見られる通信が急増したことにより、弊社設備の混雑が生じております。お客様にご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫びいたします。"
また、翌日7月23日(土)の通信も平常より多少高い数値に。ただし22日ほど高くはなく、配信開始当日の通信速度低下はポケモンGOのアプリ本体(Android版の場合およそ58MB)をダウンロードするユーザーが多かったことによるものとみられています。
IIJmioさん: "(私は「あるゲームアプリ」は遊んでいませんが、本日の設備状況を見る限り、トラフィックは平常より多少高いものの概ねトレーナー業務に問題ない通信品質ではなかったかと思います。昨日は待ちきれず職場や学校でインストールする人が多かったのでしょうか…。引き続き設備は最大限注視いたします。)"
◆ポケモンGOの通信量無料をうたう格安SIMも
「DTI SIM」、『Pokemon GO』のデータ通信料が1年間無料となる新プラン「DTI SIM ノーカウント」を発表
FREETEL 「Pokemon GOパケット料金無料化」開始決定 | FREETEL(フリーテル)
なお、ポケモンGOの配信を受け、DTIとフリーテルはポケモンGOの通信量をカウントしないSIM「DTI SIMノーカウント」や、ポケモンGOのパケット料金無料化サービスの発売を表明。ただし無料になるのはポケモンGOプレイ時に発生するパケット通信で、アプリ自体をアップデートする際のパケット通信については言及されていません。
しかしポケモンGO自体の通信量は少なく、UQ mobileが提供する「節約モード(300kbps)」で快適にプレイできるほど。「ポケモンGOのパケット無料」と聞くと、ついつい胸が躍ってしまいますが、むしろポケモンGO以外のアプリの通信量もカウントされない節約モードのほうがお得です。
ちなみにIIJmioも特定アプリの通信を無料にするために発生した設備コストを他のユーザーに押しつける形になるサービスの提供には否定的。
IIJmioさん: "特定アプリに係る無料化した分の設備コストを、当該アプリを利用しないお客様の料金から充当することは、お客様にとって公平ではない施策であり、お客様自らのためにも良くないことではないかと考えます。どうぞご理解ください。"
もともと大した通信量が発生しないのであれば、「無料化」を打ち出して顧客を集めてしまおうという考え方と、あくまでユーザー間に不公平感が生まれないようにしようという考え方。格安SIM事業者の対応が分かれつつありますが、ポケモンGOをプレイしない既存ユーザーに優しいのは、後者かもしれません。
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