「雪」が次世代の再生可能エネルギーになるかもしれないという研究結果



多くの雪国を抱える日本に取って、非常に大きなエネルギー源になるかもしれません。詳細は以下から。

太陽光、風力、地熱、バイオマスなど、再生可能エネルギーは多岐に渡って研究開発が進められています。そんな中で、新たなエネルギー源として「雪」を使う発電方法が生み出されました。

世界有数の豪雪地帯を抱える日本にとっては、実現されれば大きなプラスとなりそうですが、どのようなものなのでしょうか。


この研究を行っているのはカリフォルニア大学ロサンゼルス校のふたりの科学者で、ジャーナルNano-Energyにて最新の結果を報告しています。

それによると、この「雪発電」は雪の持つ電荷を利用したもの。雪の結晶にはプラスの電荷が掛かっており、これを負の電荷を帯びるシリコンを使ったデバイスを用いて電気に変えます。

これは乾燥した時に絨毯を擦った手でドアノブなどに触れるとバチッと静電気が発生するのと同様の摩擦を使ったメカニズム。


このデバイスの特徴は雪の電荷がそのままエネルギーになるため、バッテリーが不要ということ。またシリコンをはじめ既に利用されている物質のみを利用しており、研究室で簡単に3Dプリントすることも可能。

結果としてこの雪発電機は、現時点で薄く、小さく、柔軟な上に安価で作成することが可能です。

この雪発電を利用できるのはもちろん雪が降る場所に限定されますが、建物の外壁に貼り付けたりソーラーパネルに設置することも可能とのこと。

これ以外では小型の気象観測装置に用いれば、電気を用いずに降雪情報をより正確に割り出すこともできます。

面白いところではウィンタースポーツ向けのウェアラブルデバイスとしての活用です。スマートウォッチでは追い切れない細かいデータの収集が可能となる他、雪山登山などで用いれば、事故が起こった際により詳細な情報を得ることができるようにもなりそう。


ただし、現時点では雪発電というコンセプトが可能であることが判明したというレベルのため、製品化までは時間が掛かりそうです。

とはいえ、再生可能エネルギーの進歩の早さは今さら指摘するまでもありません。いつの日か豪雪地帯での道路の融雪などにも応用される事になるかもしれません。

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