暗闇から電気を作り出せる「アンチソーラーパネル」が開発される

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なんとも厨二ごころを刺激する発電方法ですが、どのようなものなのでしょうか。詳細は以下から。

ソーラパネルには大きく分けて太陽光を電気に変換する太陽光発電システムと太陽の熱を利用して発電を行う太陽熱発電システムが存在します。

太陽熱発電は広い土地が必要という条件から日本では基本的に前者をイメージしますが、海外では後者の開発も進んでいます。暗闇から電気を作り出すというアンチソーラーパネルは後者を応用した技術となります。

アメリカ合衆国のスタンフォード大学の研究チームは暗闇の持つエネルギーを利用するシステムを開発しました。これは太陽熱発電のコンセプトを基礎としていますが、その逆バージョンとなります。

太陽熱発電のソーラーパネルは太陽の熱と地面の冷たさによる温度差を発電に利用しますが、アンチソーラーパネルでは逆に夜の大気の冷たさと地上に残る太陽熱の温度差を利用します。


この研究を行うスタンフォード大学のShanhui Fan電気工学教授は「地球の温度がほぼ一定範囲に収まっていることから分かるように、太陽から地球に降り注ぐ熱と地球から熱放射で出ていく熱量はほぼ同じだ。その分の熱量からは莫大なエネルギーを生み出せるはずだ」と述べています。

熱電気発電機を基礎とした装置を用い、放射冷却を受動的な冷房メカニズムとして温度差を生じさせ、アンチソーラーパネルを稼働させるというのが基本的な構造です。


現在は初期の実験が始まった段階で、黒く塗られた直径20cmのアルミニウムパネルに市販の熱電気発電機を組み合わせたプロトタイプを用いて暗闇からの発電で25mW程度を発電し、小さなLEDライトをひとつ点灯させています。


現時点ではこの程度の発電しかできていませんが、ポテンシャルは極めて大きなもの。というのは、この装置は日中は通常の太陽熱発電機として使用する事も可能なため、太陽熱発電の発電時間と量を上乗せできることになるからです。

研究チームは1平方メートル辺り0.5W程の発電を目指しており、僻地などでソーラーパネルが稼働しない時間帯に明かりを灯したり電気機器を充電するなどの用途にも用いられるようにしたいとのことです。

再生可能エネルギーの強みは、このようなスキマ的な環境からエネルギーを取り出せる可能性が多様に存在しうること。世界各地の環境に合わせ、それらを組み合わせることで効率的なエネルギー供給を目指すことができます。

この技術もそんなピースのひとつになってゆくのでしょうか。

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