まもなく日本でも登場する5Gスマホ。
メーカー各社が販売価格引き下げに腐心していますが、なかなか難しいかもしれません。詳細は以下から。
台湾メディア「DIGITIMES」の報道によると、中国のスマホメーカー各社が5Gスマホに対し4Gスマホと同じ値付けをしようと努力しているそうです。
これは市場での存在感を高める戦略によるものですが、問題となるのがプロセッサのコスト。4G向けプロセッサのコスト率は300~400ドルで販売されているスマホの6~9%なのに対し、5G向けのものは15~20%に急上昇するとされています。
また、クアルコムが5G対応のミドルレンジプロセッサ「Snapdragon 765」の製造を委託しているSamsungの歩留まりが改善されたため、にわかに値下げの可能性が取りざたされていますが、市場関係者はこれを否定。
背景として最新の7nmプロセスを使ったプロセッサの開発コストが比較的高いこと、7nmの半導体を製造できる設備のキャパシティが足りないことなどが挙げられています。
クアルコムのハイエンド5Gスマホ向けプロセッサ「Snapdragon 865」。TSMCが7nmプロセスで製造します。
なお、メーカー各社が利益を犠牲に5Gスマホの価格を引き下げる可能性もありますが、それができるのはスケールメリットを生かしてトータルの製造コストを引き下げられる世界トップクラスのメーカーのみ。
シェアの高いメーカーほど5Gスマホを安く提供できるようになるため、メーカー各社の差がさらに広がる可能性もあります。
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