【画像】スペイン風邪と102年前に、世界の人々はどのように戦ったのか



パンデミックの警鐘の鳴らされる新型コロナウイルスによるCOVID-19。全国で一斉に小中高校が休校となり、イベント自粛要請が延長され、国民の生活に極めて甚大な影響を及ぼしています。

今回のウイルス禍との比較で、1918年に世界的大流行を引き起こしたスペイン風邪が国会でも引き合いに出されましたが、当時の封じ込めや隔離、人々の日常生活などはどうなっていたのでしょうか。

スペイン風邪第一次世界大戦中の1918年から1919年に掛けてパンデミックを引き起こしたインフルエンザ。15ヶ月間に世界全体で5億人が感染し、全人口の6%にも及ぶ5000万~1億人が死亡したとされています。

この感染拡大には第一次世界大戦での兵士らの移動が大きく影響しており、同時に戦争継続を困難にさせ、終戦を早めたとも言われています。

なお「スペイン風邪」と称されるものの、発生したのはアメリカ合衆国のデトロイトやサウスカロライナ州付近で、アメリカ軍のヨーロッパ進軍によってユーラシア大陸に渡り、初めてスペインで感染情報が出されたことからこの名前が付けられています。

当時の対応と今回の対応はどのように似通い、また違っているのでしょうか。

欧米人では珍しい全員マスク着用です。右端の人物は「WEAR A MASK OR GO TO JAIL(マスクしろ、でなきゃ牢獄行き)」というスローガンを掲示しています。


警官隊もマスクです。


これからフランスに向かうアメリカ陸軍第39連隊も全員マスク着用。


バッターボックスに立つ野球選手もマスク。よく見ると審判もキャッチャーも着用しています。


鼻は出してしまっていますがやはりマスクは必需品だったことがうかがえます。


日本の女学生たちもマスク通学していました。


タイピストや電話交換手もマスク着用で仕事。



パンデミックで休校となったアメリカ合衆国の子供たち。戦争で難民となった子供たちのためにおもちゃを作成していました。


バスの屋上座席を消毒する男性。


このような不思議なマスクも。吸入器のようにも見えます。


閉鎖空間が危険ということは知られており、「寝室の窓は開け放って」というキャンペーンも。


教会の礼拝も野外で開催。


こちらは野外裁判所です


大学の授業も野外で行われています。


床屋なども含め、市民活動やイベントは野外での開催が奨励されました。


当時の病院の様子。




病院では間に合わず、臨時病院やボランティアの看護師も。



申し訳程度の仕切りですが、それでもないよりはマシなはず。



奮闘する医療関係者たち。この際に多くの医療関係者がスペイン風邪の犠牲になった教訓から、ワクチンを優先的に医療関係者に摂取させるという発想が生まれました。




隔離施設です。外の空気に触れるのがよいとされたため、こうした半野外の隔離施設が世界中で作られました。





第一次世界大戦の中での兵士たちの様子。検査が行われています。


うがいが奨励されていました。


塹壕の中でガスマスクを運ぶ看護師たち。


ドイツ軍の毒ガス攻撃を防ぐためのガスマスク。人間とウイルスと同時に戦わなければならない状況でした。


病院にて、スペイン風邪から回復した兵士たちの様子。


スペイン風邪に感染した患者の女性と隣で泣く妹。


患者を救おうと奔走する赤十字の職員ら。



もちろん救えない命もたくさんありました。5000万人から1億人という、たくさんという言葉ではきかないほど大勢の命が失われました。



この時の世界の空気は間違いなく現在の状況に通じるものがあります。私たちははたして、1世紀前の彼らよりも適切に、世界を覆うウイルス禍に対峙することができているのでしょうか。

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