愛する人の匂いに包まれているだけで睡眠の質が改善されることが判明、たとえその人が隣にいなくても


愛する人本人でなくとも、匂いのついたシャツだけでもOKという嬉しい結果です。詳細は以下から。

恋人やパートナーと共にするベッドは人生の中でも最も充実した時間のひとつ。セックスの有無に関わらず、愛する人との親密な時間がストレスを軽減させ、睡眠を改善させることはすでに知られています。

ですがMarlise Hofer氏とFrances Chen氏がジャーナル「Psychological Science」に掲載した研究によると、たとえ隣に愛する人本人がいなくても、その人の匂いに包まれるだけで睡眠の質が改善されるとのこと。

研究者らが115人の異性愛者のカップルを被験者として行った実験では、カップルの片方に24時間あるTシャツを着てもらいます。

その際、ニンニクやスパイスの効いた食事や激しい運動、香水や発汗抑制剤の使用といった体臭を変化させることを禁じました。

その後カップルのもうひとりに対し、眠る時の枕の上に恋人の着たTシャツ、全然知らない人の着たTシャツ、新品のTシャツのいずれを置いて4夜にわたり眠ってもらいます。ちなみにどのTシャツを置いたかは知らされません。

被験者らは睡眠・覚醒リズムを長時間連続測定できるアクティグラフィを腕に装着して眠り、睡眠の質を調べられます。

恋愛関係の長さや質、ストレスレベルといった要因を調整した後、研究者らは恋人の着たTシャツを枕元に置いた被験者らの睡眠の質が改善していることを発見しました。

加えて恋人の着たTシャツを枕元に置いた被験者では平均で9分間睡眠時間が伸びており、これは睡眠改善用に使われるメラトニンサプリと同等の効果とのこと。

ここで非常に興味深いのは、被験者の30%がパートナーの匂いをかぎ分けられておらず、自分では睡眠の質が改善されたと感じていないこと。つまり、無意識のうちに睡眠が改善していたことになります。

愛する人が常に隣で寝てくれたらいいのですが、その願いがいつも叶うわけではありません。そんな時は愛する人の着た服を洗濯せずに枕に被せて眠ることで、よりよい睡眠を得ることができることになります。

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