1889年、世界で初めて設置された「ジュークボックス」の写真



今も某アイリッシュパブなどで楽しめるジュークボックス。そのルーツはこんな姿をしていました。詳細は以下から。

日本人なら誰もが「えらい人」だと常識で知っているエジソン。電気の発明がもっとも有名ですが、発明王と呼ばれたエジソンは現代の音楽文化の基礎となる蓄音機も発明しています。

その蓄音機の発明は1887年ですが、音楽を録音して後から別の場所で聴くことができるという発明がとんでもないビッグビジネスになることに気付いた人は多く、関連した技術や商品の開発は爆発的に広まっていきます。

ですが黎明期には、一般市民が蓄音機を所有するにはまだまだ高価過ぎました。

そんな中、Pacific Phonograph CompanyのLouis T. Glass氏とWilliam S. Arnold氏は公衆の場に設置し、1曲ごとにお金を払って音楽を聞かせる装置を作成しました。

この装置はEクラスのエジソン蓄音器を木製キャビネットの中に設置し、聴診器のような「イヤホン」を備えています。5セントコインを入れると音楽を聴くことができる、まさにジュークボックスです。


このジュークボックスの最初の1台は蓄音機発明からわずか2年後の1889年11月、カリフォルニア州サンフランシスコのPalais Royal Saloonに導入されました。

このバーは1年足らずで閉鎖されたものの、最初の6ヶ月で当時としては大金の1000ドルを稼ぎ、このコンセプトの輝かしい展望が示されたことになります。

このジュークボックスでは1曲しか聴くことができませんでしたが、その後アナログレコードの技術の開発によって複数の曲から好きな曲を選んで聴くことができるようになります。

1940年代になるとこの装置はジュークボックスの名前で広く知られるようになり、アメリカ合衆国内で発売されたレコードの3/4がジュークボックスに入れられるようになりました。

こうして録音された音楽を聴くという文化が広がり、現代にまでつながる音楽産業が生まれたことになります。

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