曲げて伸ばせる「人工皮膚タイプの集積回路」開発、ウェアラブル・インプラント端末の大きな一歩に



体調のモニターから衣服型のコントローラーまで、応用の幅がとんでもなく広そうな技術が製品化に向けて大きな一歩を踏み出しました。詳細は以下から。

スタンフォード大学の化学エンジニア、zhenan baoさんらの研究チームは20年の歳月を掛けて人間の皮膚のような集積回路を開発しました。

この皮膚型の回路は伸ばしたり折り曲げたりねじったりできるて、ちゃんと元の形に戻ります。そのため衣服やボディスーツ型のウェアラブル端末や体内へのインプラント端末への応用が期待されてきました。


ただしこれまでは商用化のための大量生産を行うにあたって課題があり、実現には至っていませんでした。

今回zhenan baoさんらは新たな研究で、現在主軸であるシリコンを使った集積回路と同じ装置を使って、ゴムのように曲げ伸ばしできて耐久性の高い皮膚状の物質上で集積回路を製造することに成功しました。


現在は集積回路1㎝四方に4万程度のトランジスタを載せられており、これはまもなく2倍に増やせるとしています。

もちろんシリコン製の集積回路には遠く及びませんが、皮膚の上や体内に埋め込むシンプルな集積回路としては十分とのこと。

身体の運動や体調をトレースできるシャツやボディスーツ型のウェアラブル端末や、内臓や血流の状況をリアルタイムでモニタリングできるインプラント端末など、ここから発展させられるアイディアは多岐にわたります。


たとえばVRゲームの全身タイツ型コントローラーができれば、流行りのeスポーツも今とは全く違った形になるかもしれません。

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