秋に正式発表されると目される新型iPhone「iPhone 5S」について、ソフトバンクモバイルが進めるAXGPにも対応する可能性が浮上しました。
TD-LTEの普及状況を語るソフトバンク、3.5GHz帯での実験も予定
国内の大手モバイル系メディア「ケータイWatch」が報じたところによると、中国の上海で開催されている「Mobile Asia Expo」において、TD-LTE方式を推進する団体のGTIがカンファレンスを行い、日本からはソフトバンクモバイルの特別顧問 松本徹三氏が登壇したそうです。
松本氏は中国が国策として進めている通信方式「TD-LTE」と技術的に100%互換を持つとされる「AXGP」の加入者数が142万1200と、さほど大きくない数字である理由について、iPhoneがTD-LTEをサポートしていないことを挙げ、以下のようにコメントしたとされています。
一方で、松本氏が「ただ、今年はおそらくこの数値が跳ねる。理由は言えませんが」と述べると、会場は笑いの渦に包まれた。この発言の裏には、TD-LTE対応iPhoneの登場を示唆する意味合いがありそうだ。
なお、秋にも登場する見通しの「iPhone 5S」については世界最大規模の携帯電話会社「中国移動(チャイナモバイル)」も発売に乗り出すのではないかとみられており、今年1月にもAppleとの間で会談が持たれています。
つまり最新機種「iPhone 5」が思うように伸びていないAppleにとって、7億人を超えるとされる中国移動のユーザーは魅力的であり、獲得するためなら従来のFDD-LTE方式に加えて、同社が推進するTD-LTE方式を新型iPhoneに採用する可能性もあるというわけです。
また、TD-LTE方式とFDD-LTE方式の両方に対応することは技術的に可能であるため、仮にiPhone 5SがTD-LTEにも対応した場合、ソフトバンクは8月から3Gの帯域を削り、75Mbps化を一気に進めるイー・モバイルのLTEを含めたFDD-LTEネットワークと組み合わせて勝負を仕掛けることになるのではないでしょうか。
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