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5000年前、中国では既にビールが飲まれていました。詳細は以下から。
中国陝西省のMijiayaで、考古学者らが紀元前3400年から2900年前のビール醸造に用いる土器を発掘しました。出土した陶器や壺、漏斗などの残留物を科学者らが分析したところ、ビールが造られていたことが判明したのです。これは新石器時代の文化である仰韶文化の末期に当たります。
「私たちの発見が中国での最も早いビール製造の直接的な証拠になると思う。5000年前には進んだビールの醸造技術が確立していたことになる」と研究者らは述べています。
残留物からはデンプン粒とプラント・オパールが見つかり、ビール醸造に用いられていたことが特定されました。この科学検査によって、レシピにはキビ、ハトムギ、ユリ、ヤムイモ、カラスウリの根、そして驚くべきことに大麦が使われていたのです。
現代のビールでは大麦は必須の材料ですが、大麦が中国の中原に伝播したのはこの時代よりも1000年程度後のことだと考えられていたため、研究者らには大きな衝撃を持って迎えられました。西ユーラシア原産の大麦が中国で主食のひとつとして広く栽培されるようになったのは2000年ほど前のこと。
それよりも遙か昔からビールの原料として用いられていたということになりますが、これは大麦がビールの醸造技術とセットになって伝播してきたためと考えられます。
では、5000年前のビールは現代のビールとどのように違うのか?残念ながらレシピは分かっても、その味を再現するのは簡単ではないとのこと。ぜひとも当時のビールを味わってみたいものではありますが…。
なお、ビール自体の起源は古く、およそ1万年前にまで遡ります。大麦がメソポタミアやエジプトのナイル流域でも栽培されていたこともあり、当時からイラクやエジプトではビールが醸造されていたことが分かっています。
人類の黎明期から飲まれてきたビール。古くから思ったよりも広い地域で人々に楽しまれていたということになるのでしょうか?
5,000-Year-Old Chinese Beer Recipe Had Secret Ingredient
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