野外フェスにぴったり?最大50kWまで発電可能なトレーラー型ポータブル風力発電機



再生可能エネルギーとして注目の集まる風力発電。せっかくなら車で引っ張って持ち運んでしまえと巨大なポータブル風力発電機が登場しました。野外フェスやキャンプにも活用できそうですが、実力の程はいかがでしょうか?

この発電機はUprise Energy社が開発したPortable Power Center(PPC)。なんと最大で50kWまで発電できるとされています。とはいえ実際のところは風速5メートルで12kW程の発電量ということなので、実際に最大出力が出るような風速ではもう野外フェスどころではなくなってしまいます。
ただし、Uprise Energy社によるとこの風速5メートルの風によってアメリカ合衆国の平均的な家庭15件分が使う電気を起こせるとのこと。これが風速9メートルになると71家庭分ということで、ある程度強い風が吹き続ける地域であれば活用方法もありそうです。

このPPCのアイディアの斬新な部分はやはり携帯性と機動性。通常の四駆程度の車であれば牽引することが可能な大きさで、未舗装道路も問題なし。

設営もクレーンなどの機材は必要とせず、1人の人間が2時間程度あれば全て組み上げることができます。このため、僻地でもほとんど設営コストをかけずに素早く利用可能。災害時の緊急電源としても活用できそうです。

また、コンピューター制御で風を感知し、360度風車を回転させて最も効率良く発電を行う他、強すぎる風や突風の際には自動的に風車をたたんでダメージを回避。さらに発電した電気は蓄電することが可能で、風が弱い時にもそこから継続的に電気を供給することができます。

実物の動画は以下から。

Uprise Energy 50kW Portable Power Center from Jonathan Knight on Vimeo.



まだまだ発電効率などで課題も多い風力発電ですが、こうした新しい発想での運用はより広い視野での自然エネルギーの活用に繋がるのではないでしょうか。

野外フェスでのソーラーパネルを使った発電は既にお馴染みの風景になっていますが、今後こうした風車がぐるぐる回る風景を見ることができるかもしれません。今後のさらなる発展が期待されます。


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