今だからこそ見直したい、チェルノブイリ原発事故から26年目の現地の光景


日本未来の党が脱原発を大きく掲げて旗揚げするなど、次の衆議院選挙の争点のひとつとなることが間違いなくなった原発問題。世界最悪の事故を起こしたチェルノブイリ原発とその周辺の立入禁止区域。あれから26年経った今、現地はどうなっているのでしょう?

チェルノブイリ原子力発電所事故 - Wikipedia

事故を起こしたチェルノブイリ原発では現在、廃炉作業に用いる原子炉の上に被せるための巨大な屋根の第一区分が完成。これは現在原子炉を覆っている石棺の老朽化に伴い、放射性物質が再度飛散することを防ぎ、作業をすすめるための12億ユーロ(約1277億円)をかけた汚染防止のプロジェクトの一環です。

この巨大な屋根を事故を起こした原子炉の上に移動させ、廃炉作業と放射性物質の処理を行なってゆきます。高い放射線量での被曝を防ぐため、最初から原子炉の上に建設せず、可動式とされたとのこと。石棺の耐用年数の限界とされる30年を迎える2015年に移動される予定です。その後の廃炉作業のスケジュールはまだまだ不透明とのこと。


そしてこちらはチェルノブイリ原発の従業員とその家族が暮らしていたプリピャチ市の様子。現在もこのプリピャチ市と原発30km圏内は一般人立ち入り制限区域指定がされており、完全なゴーストタウンとなっています。

室内の様子。荒れ放題のまま放置されています。

打ち捨てられた遊園地の様子。

チェルノブイリ原発事故の年に生まれた子供も今年でもう26歳になります。それだけの年月が経った現在も事故を起こした原子炉は応急処置の石棺で封じ込められたままで本格的な廃炉作業には至っていません。今後全ての作業が終わるまでにどれだけの年月がかかるのか、誰にも分からない状況です。

福島第一原発事故と単純に同一視することはできませんが、原発事故がどれほど長い時間、どれほど大きな影響をおよぼすのか、今こそしっかりとこの現実を見据えるべき時でしょう。

Pictured The cap that is being lowered into place to protect the world from Chernobyl's crumbling tomb Mail Online

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