インドと言って思い浮かべる料理は間違いなくカレーでしょう。まさしくここインドはカレーの国。街角の食堂を食べ歩いてみました。
インドについての本を読んでいると「インドにカレーはない」という言い方をされることもありますが、これは実は「全ての料理がカレー味であるから誰も特別にカレーなんて言わない」と言い換えることもできます。
素材と調理法などで料理名は細かく分けられていて、それをおかずとしてチャパティやナンなどのインド風パンやご飯と一緒にいただくのが一般的。
ただ、そのおかずの味付けが大量の、そして数々の香辛料(いわゆる「マサラ」と総称されるものです)によってされているため、日本語にすると「じゃがいもとカリフラワーのドライカレー」だったり「レンズ豆のカレー味スープ」というようなことになります。
このようにマサラによって深く刻印されたインド料理の中で、街角で一番馴染みが深いのがターリーと呼ばれる「おかわり自由!本日のカレー定食」です。サービス料を取るような高級レストランは話が違っていますが、基本的にはチャパティ、ご飯、カレーなどどれもおかわりが無料。お腹いっぱいになるまで食べ続けることができます。
ダバと呼ばれる街の定食屋さんでちょっとしっかりしたターリーを頼むとだいたいこんな感じで出てきます。これで60ルピー(約110円)手前の丸くて平たいパンがチャパティ。
こちらがダルと呼ばれる豆のスープとご飯。ちなみにご飯は日本人的にはパッサパサです。カレーを掛けて混ぜながら食べるので実際はちょうどいいのですが。
こちらが一番日本人に馴染みのあるカレーに近いおかず。じゃがいもとグリーンピースが入っています。
こちらはサブジと呼ばれる野菜のドライカレー。主に季節の野菜を使います。
こちらは食後の口直しのヨーグルト。少しずつカレーに混ぜて味の変化を楽しんだりするのもよいですね。
付け合せの紫玉ねぎとアチャールという梅干しを思わせる超絶すっぱい漬物。この辺りが好きになるとかなり通だと個人的には思っています。
そして「絶対飲んではいけない水」とガイドブックに書いてある生水。インド人は飲んでいるので毒なわけではありませんが、チャレンジはしない方が無難です。
こちらは駅前の食堂で食べたターリー。35ルピー(約75円)なので結構シンプルですが、それでもドカ盛りで、おかわりも自由でした。
各テーブルに置かれていた青唐辛子。口直しに生で丸かじりするのがインド流。試しにかじってみましたが猛烈な辛さでした。激辛好きにはたまらないサービスです。奥のボトルは食塩。インド料理は基本的に塩は使わず、テーブルでお客が好みでふりかけるスタイル。醤油や味噌を始めとした塩味が命の日本料理からすると驚きです。
こちらはご飯の付かないチャパティとサブジのセット。バスに乗った時の休憩所のダバで食べました。30ルピー(約70円)。思わずチャパティをちぎってしまったのはご愛嬌。
巡礼者でごった返す沐浴場の近くのダバのターリー。40ルピー(約80円)。チャパティはこの後アツアツのものを焼きあげて持ってきてくれました。
これは南インド料理を出すレストランのミールス(南インド風ターリー)。チャパティは付かず、大量のご飯の上にパパドというおつまみによさそうなマサラ風味のおせんべいが載っています。マサラの使い方が北インドとはだいぶ違います。本場ではバナナの葉に乗って来ることも多いのですが、ヴァラナシではさすがに普通のお皿でした。
おまけ。ヴァラナシの昔からある「日本食の食べれるレストラン」のSpicy Bitesの唐揚げ定食、135ルピー(約270円)。体調を崩してマサラたっぷりのインド料理を食べるのがキツいという人にはありがたい一品。十年以上前から漂い続けている微妙なコレジャナイ感が失われていないことになぜか嬉しくなってしまいました。
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