スマフォ向け8コアCPUの開発が一時中断、当面はクアッドコアが主流に



シングルコアからデュアルコア、そしてクアッドコアへと一気に進化を遂げてきたスマートフォンのCPUですが、オクタコア(8コア)CPUの開発が一時中断されたことが明らかになりました。



MWC 2013: Qualcomm, MediaTek not ready to develop 8-core smartphone CPUs

この記事によると、多くのスマートフォンに搭載されている「Snapdragon」シリーズでおなじみのQualcommや同じくモバイル機器向けプロセッサを手がけているMediaTekの製品ロードマップから、8コアCPUの開発が一時的に停止していることが判明したそうです。

開発が停止しているのは主要なOSやアプリケーションの設計がクアッドコアCPU向けに構築されていることに加えて、8コアCPUによってどれだけパフォーマンスが改善するのかに議論の余地があるためとのこと。

MediaTekは「現時点で主なクライアントから8コアCPUを搭載した端末に急を要する需要はない」とした上で、現在のスマートフォンプラットフォーム上で付加価値を得られるようにリソースを最適化するとしています。

これにより2013年にリリースされるモバイル向け8コアCPUはSamsungが今年1月に発表した「Exynos 5 Octa」のみとなりますが、同CPUはCortex-A15ベースのクアッドコアCPUとCortex-A7ベースのクアッドコアCPUで構成。今までのデュアルコア、クアッドコアCPUのように同じコアが8つ搭載されているわけではない、ヘテロジニアスタイプとなっています。

なお、従来よりもさらに微細化が進んだ28nmの製造プロセスを採用しているクアルコムの第5世代Snapdragon「800シリーズ」は第4世代Snapdragonと同じコア数で75%のパフォーマンスアップを実現。スマートフォンの性能向上にはコア数を増やす以外のアプローチがあるのが現状です。


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