2012年から全国各地で進められている、通信サービスの地下鉄対応。
市内の主要地域すべてをカバーするのが地下鉄である大阪などでは非常に大きな意味を持つわけですが、地下鉄に設置されている基地局設備を撮影してみました。
大阪市営地下鉄千日前線のなんば駅。
駅の端の天井部にWiMAXの基地局設備が設置されています。
このWiMAX基地局のアンテナは電波に指向性を持たせてあるタイプで、片方はトンネル内部、もう片方はホームに電波を照射する仕組み。大阪市営地下鉄ではKDDIと傘下のUQコミュニケーションズ、ワイヤ・アンド・ワイヤレスに加えて、関西電力系のケイ・オプティコムも公衆無線LANサービスやWiMAXの整備に協力しています。
ホームの反対側の端へと歩いていくと、こちらはトンネル側を向いた基地局のみが設置されていました。
なお、UQ WiMAXの地下鉄エリア整備はトンネルの両端から指向性を持たせた電波を送り込む「吹き込み」と呼ばれる方法を採用。駅間の高低差やカーブが激しいところなど、一部で利用できないケースもありますが、基本的に地下鉄の駅だけでなくトンネル内でも通信可能です。
そしてこの地下鉄なんば駅、ホーム内の改装工事などが行われている影響で天井が剥がされ、普段見られないものが見られるようになっています。
これはホーム端に設置された「携帯電話」と書かれた謎の箱。その上からは複数の配管が出ています。
ケーブルには「社団法人 道路トンネル情報通信基盤整備協会 携帯電話用配管」という文字。ちなみにこの組織名は1994年の設立当時のもので、2005年に「公益社団法人 移動通信基盤整備協会」へと名前を変更。地下鉄の駅構内や高速道路のトンネルなど、電波が届きづらい一方で通信ニーズが大きい場所について、共同で整備を進めています。
配管が向かう先にあったのは「携帯電話システム」と書かれた箱。
こちらは光分岐盤。
隣には携帯各社の共同基地局がありました。なお、今はなき第2世代携帯電話用の共同基地局については、こちらで紹介されています。
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