IQの高い人は本当に世界の見え方が違うという研究報告

ポスト ツイート シェア はてブ LINEで送る コメント

Photo by tropical.pete

知能指数を意味するIQ。高ければ頭がいいと言われていますが、実は世界の見え方までが違っていたことが明らかになりました。

ロチェスター大学の研究チームの研究によるとIQが高い人と低い人では視覚的な知覚のプロセスに違いがあることが明らかになりました。ただし、IQが高いほど視覚的な知覚が優れているというわけではありません。どういうことでしょうか？

研究によると、高IQの人は動くものに対する知覚が鋭いのですが、その代わりにより大きく、関係の薄い背景的なものの動きの知覚に対しては抑制的であるということ。つまりは一点集中に優れる一方で、対象以外に対する知覚が後回しになります。

実験ではコンピュータの画面に縞模様が映し出され、それが左右のどちらに動いているのかを当てるまでの時間を計測しました。

縞模様が小さい場合は予想通り高IQの人のタイムが勝ったのですが、全画面に縞模様を出した場合は低IQの人よりも正解までに時間がかかってしまいました。

以下は実際に実験に使われた画像を元にした動画。どちらがすぐに当てられるか試してみてください。

Testing Your Motion Quotient - YouTube

研究チームのDuje Tadinさんによると高IQの人の脳は大きな、風景的な動きを見ることを妨げているといいます。こうした集中を妨げるような要素を排除する能力は、処理しきれる以上の情報が溢れる世界では非常に有用であるとのこと。

また、このプロセスが意識的なものではなく、自動的なものであることから、IQの違いにおける人びとの脳の働きの違いはより根源的なものであるということができます。

ひとつの対処にフォーカスする能力と全体を俯瞰して把握する能力など、各個人の適正にも関わってくる重要な発見と言えそうです。

People with high IQs really DO see the world differently Researchers find they process sensory information differently Mail Online

（Photo by tropical.pete）