「生と性の多様性」を祝福する祭典「東京レインボープライド2015」過去最大の55000人を動員、同性カップルの公開結婚式も



年を追うごとに規模と勢いを増してゆく東京レインボープライド。2日間開催となった今年も会場を訪れました。

東京レインボープライド」は、毎年4月末に代々木公園で開催されるLGBTを始めとしたセクシャルマイノリティ(性的少数者)の祭典。「生と性の多様性」を祝福し、セクシャルマイノリティが差別や偏見にさらされずに自分らしく前向きに生きていける社会を目指しています。

その大きなイベントとなるのがこの週末に行われたパレードとフェスタです。今年は初の試みとして2日間に渡って開催されました。総動員数は前年を大きく上回る55000人と発表される大盛況となりました。

まずはフェスタの様子をレポートします。BUZZAP!取材班が到着したのは25日(土)の15時過ぎ。本番とも呼べるパレードは日曜日のため、この日は比較的空いています。


ですが、ステージは1日中盛り上がっている上に、同性カップルの公開結婚式や清水ミチコトークショーなどもあり非常に充実したステージプログラムとなっていました。











公式キャラのTobe君。


こちらは大使館ブース。北欧6ヶ国の合同ブースです。


これは…!以前BUZZAP!でも取り上げたトム・オブ・フィンランドのグッズが展示されています。しかし残念ながらここでは買えず、フィンランドに遊びに来てね!とのことでした(ネットでも買えるようです)。




ダブルデッカーバスを乗り付けたイギリスのブース。


こちらのEU諸国ブースの中ではなんとDJがダンスミュージックをプレイ中。さすがです。


企業ブースも去年よりも増えています。お馴染みとなりつつあるチェリオ。


アルファロメオ。


miniです。


こちらはMicrosoft。


IBMブースにはどこかで見かけた方が…。


日本テレビのブースではにんに君が登場していました。


他にも同性カップルの挙式ができるHOTEL GRANVIA KYOTO。


LGBT支援法律家ネットワークには長い列ができていました。同性パートナー条例の影響もあるのでしょうか。


レインボープライドならではのレインボーなグッズを売っているお店も。


女性作家による女性向け百合同人誌のブース。コミケなどにも出展しているとのこと。


東京のラーメン好きでは知らない人はいないであろう野方ホープの出張所もできていました。


600円で本家の味が味わえます。ウマし!


出店に際してこのようなエピソードがツイッターアカウント上で語られていました。


こちらはキレッキレだったイェーガーマイスターのお店。


レインボープライドへの寄付を募るきらびやかなパフォーマーが大勢いるのも楽しいです。「寄付してくれたら撮り放題よ!」と言われたのでもちろん寄付して撮影してきました。





25日のハイライトとなったのが、同性カップルであるレンさんとヤエさんの公開結婚式。固唾を呑んで見守る観衆の間を2人が登場。


ちょっと緊張気味のふたり。



誓いの言葉を交わします。火傷しそうなラブラブっぷりでございました。


サプライズで共通のご友人が登場。指輪の交換です。


ここで同性パートナー条例を成立させた渋谷区の桑原区長が登壇して祝辞を述べます。


ヤエさんからのブーケトス。この公開結婚式に立つことを決めた勇気を込めて投げたとのこと。受け取った人の中から次にゴールインする人が生まれるのでしょうか。


フィナーレでバルーンを飛ばします。この上なく感慨深いです。末永くお幸せに。




なお、26日の統一地方選後半戦ではこの桑原区長の後継者とされた長谷部健氏が新区長に当選しており、同性パートナー条例はこのまま推進されると見られています。

ですが、この桑原区長の区政には少なからぬ批判があるのも事実。昨年末に行われた渋谷区の宮下公園からのホームレス排除への大きな批判は覚えている人も少なくないはず。また、同じ宮下公園の「ナイキ化」問題では「路上生活者の男性を無理やり担ぎ上げて退去させたのはやり過ぎだ」として東京地裁から賠償命令を受けています。

同性パートナー条例に関して桑原区長は会見で「渋谷は、他者を思いやり、尊重し、互いに助け合って生活する伝統と、多様な文化を受け入れ発展してきた。さまざまな個性を受け入れてきた寛容性の高いまちだ」と述べている一方、ホームレスを排除するような対応は「思いやり、人権の尊重に矛盾しないのか」と問われると、桑原区長は「(年末年始の炊き出しなどは)政治運動だ」として切り捨てる発言をしています。

性的少数者「歓迎」の渋谷区長、ホームレス強制退去問題については「譲歩しない」 弁護士ドットコムニュース

この宮下公園の「ナイキ化」を長く主要な立場から推進してきたのが新渋谷区長の長谷部氏。

渋谷の宮下公園をめぐるホームレスとナイキの戦い CNN Travel

こうした経緯から、同性パートナー条例を「多様性」を謳うためのある種の「隠れ蓑」として、ホームレスの排除がこれまで以上に進められるのではないかとの懸念の声も聞かれています。長谷部氏は区長候補討論会で


と発言していたことがtsudaられていますが、今後どのような政策が実際に取られていくのか、注目してゆく必要がありそうです。

次の記事では3000人が渋谷を練り歩き、5000人が沿道から祝福したパレードの様子をレポートします。

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