GPSが使えない地下街でも迷子にならない「屋内測位エンジン」がほぼ実用段階に



スマホの普及と地図アプリの精度向上で道に迷わなくなった人が増えた中、一方で問題なのが地下街。

GPSが使えないため正確な位置情報が取得できず、「ダンジョン」と表現されることもある東京・新宿駅や大阪・梅田駅近辺の地下街にあえなく敗退……という事態も十分に考えられるわけですが、屋内でも迷子にならずに済む技術がほぼ実用段階にあります。詳細は以下から。

これがKDDIが開発している、スマホアプリ向け屋内測位エンジンの技術的な特徴。あらかじめ位置情報を記憶させた「BLE(Bluetooth Low Energy)」採用の無線タグを壁や天井に配置し、屋内でもユーザーの位置が分かるだけでなく、スマホの標準装備となっている加速度・地磁気センサーやジャイロスコープを組み合わせる「ハイブリッド測位」により、高い精度でユーザーの位置を測定できます。


BLEタグ。低消費電力のBluetooth Low Energy技術によって、バッテリーで半年~1年駆動可能。製造メーカーによるものの、1台1000~2000円程度と導入コストも安く、屋内での測位は比較的簡単です。


なお、すでに渋谷駅地下街で実証実験を行ったところ、BLEタグを設置できる場所が制限されていることが多く、設置間隔が4.8メートル~45.9メートルとバラバラであったにもかかわらず、測位誤差は3.8メートル(中央値)となかなかの精度に。現時点でかなり実用段階に近づいていることが分かります。




KDDI研究所が公開しているデモムービー。実際に研究所の建物の中を歩いていますが、その軌跡をちゃんとトレースできています。


同技術はショッピングモールなどの経営者が顧客や店員の動線などを把握するためのソリューションとして提供される方針。屋内測位のためには専用アプリを顧客にインストールさせる必要がありますが、「アプリをダウンロードすればクーポン配信」といった特典を用意するアプローチが挙げられています。

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