KDDIが従来よりも高速な通信を実現する「リンクアグリゲーション無線技術」を開発し、本日から東京ビッグサイトで行われている「ワイヤレスジャパン2012」で公開しました。
ワイヤレスジャパン2012のKDDIブース
「リンクアグリゲーション無線技術」の展示が行われていました。
同技術はWiMAXやLTE、Wi-Fi、3Gといった複数の通信方式を同時に利用することで高速通信を実現するというもので、異なるそれぞれの通信方式の通信状況を把握してコントロールすることで、安定した通信を実現。従来環境と比較して屋内では平均2.4倍、屋外では平均2.2倍高速化できるほか、さらにネットワーク側に専用装置が必要無く、端末のみで実現可能となっています。
展示されていたデモ機
左は従来の3Gのみ、右はリンクアグリゲーション無線技術を採用することで、3GとWiMAXの同時通信を利用できるようになっています。
画面上に表示されていたスループット。3MB程度のファイルを3G端末では25.469秒、3GおよびWiMAXのリンクアグリゲーション対応端末では7.710秒でダウンロードできており、およそ3倍の通信速度を実現。
デモ画面はモニターでも確認できます。
実際のデモの様子。通信状況をグラフで見ることができますが、やはり複数の回線を同時に利用しているだけあって、リンクアグリゲーション端末の方が圧倒的に高速であることが分かります。
超高速化を実現するKDDIの「リンクアグリゲーション技術」実演デモ - YouTube
3Gや次世代高速通信「モバイルWiMAX」に加え、今年秋からはLTEを開始する予定であるKDDI。
スマートフォンの普及で通信量が爆発的に増加し、単一のネットワークではさばききれなくなっていることから、複数のネットワークへと通信を分散させる「オフロード」の重要性が叫ばれている昨今ですが、端末単体で複数のネットワークを駆使して通信できるようになるということは、オフロードにもつながると考えられるため、非常に意味のある技術ではないでしょうか。
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