基地局を一気に6718局削減?ソフトバンクモバイルに真相を確かめてみた


2010年に「電波改善宣言」を打ちだし、基地局の増加に乗り出したソフトバンクモバイルに「基地局が一気に減っている」という、気になる情報が出たことを受け、さっそくその真相を問い合わせてみました。

詳細は以下から。



携帯・PHS関連@Wiki - 携帯電話基地局免許数(平成23年12月10日現在)

総務省総合通信基盤局の「無線局情報検索」より得られる情報をベースに、携帯電話・PHS各社の基地局免許数をカウントしている「携帯・PHS関連@Wiki」によると、2011年12月10日現在、ソフトバンクモバイルが3Gサービスに利用している基地局の免許数が全国合計で6718局削減されています。

ソフトバンクモバイルの基地局は2011年12月31日現在、17万7018局(うち無線局は13万1299局、中継局4万5719局)で、6718局というのは決して少なくない数ですが、ソフトバンクモバイル広報部に問い合わせたところ、以下のような回答でした。

ソフトバンクモバイル広報部:
フェムトセルは現在、個別免許ではなく包括免許となっております。弊社では、包括免許への切り替えを順次行っているため、このHPの表記上は数が減少しておりますが、実際の基地局が減少している訳ではありません。

つまり今回数が減っているように見えた基地局は、家庭のネットワークに接続して利用する小型基地局(フェムトセル)のもの。「携帯・PHS関連@Wiki」は免許数でカウントするため、フェムトセルを1局ごとに免許を取得せずに済むようになる「包括免許」に切り替えたことで、実際の基地局数が減っているわけではないものの、カウントが減ったというわけです。

ちなみにフェムトセルは半径数十メートルの狭い範囲をカバーする基地局の通信エリア。通常の基地局は半径数百m~十数kmの広範囲をカバーしますが、屋外にある基地局は建物の奥や地下で電波強度が弱くなることがあるため、その場合はフェムトセルでカバーするというわけです。

ソフトバンクがフェムトセルのために提供している小型基地局「ホームアンテナFT

なお、ソフトバンクモバイルのホームアンテナFTは基本的に家庭のブロードバンド回線に接続して利用するアイテムですが、同社はブロードバンド回線がない場合に専用のADSL回線を無料で提供するなど、屋内でつながりやすくするための取り組みを実施しています。

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