KDDI「低消費電力AI」を実現するシリコン光回路の実用化に近づく、性能や消費電力でGPUベースのアクセラレータを圧倒へ



最先端AIには莫大な数のコンピューターが必要で、省電力化や処理の高速化が課題になっていますが、もろもろの問題を解決しそうな技術をKDDIが実用化に近づけました。

従来のGPU上での演算に比べてさまざまな利点があることから、今後の研究開発による更なるAIの発展が期待されます。詳細は以下から。

KDDIのプレスリリースによると、同社と早稲田大学は「光AIアクセラレーター」用のシリコン光回路を小型化し、AIの基本動作の実証実験に成功したそうです。

一般的にAIは電子回路上で動作しますが、一部演算を光回路に置き換える光AIアクセラレーターは省電力化や学習、演算の高速化ができるため、研究開発が盛んになっています。

中でもシリコンを用いた光回路は電子回路やほかの光素子との集積化が簡単で小型化できると期待される一方、実用化するにはより一層の小型化が必要とされていましたが、今回は従来比約17分の1(面積0.25mm×0.92mm)のものを試作。


性能評価に広く使われる「Santa Fe波形」の予測を行ったところ、正解と予測のデータ誤差が非常に小さく、構造の有効性を示すことに成功したとのことです。


同社は今後、光回路の構造探索や規模拡大を進め、GPUベースのAIアクセラレーターに比べ消費電力が10分の1、しかも高速な光AIチップの基盤技術確立を目指すとしています。

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